この記事ではNFTの意味について、どういったもので何に利用されているか、という点を解説いたします。
NFT / Non-Fungible Token (非代替性トークン)
「NFT」とはNon Fungible Tolenの略で、日本語では「非代替性トークン」という意味です。
NFTという言葉は最近よく聞く機会が増えてきたかもしれません。
ITや仮想通貨関係でよく耳にするNFTですが、これからはいろんな業界でも取り入れていく可能性のある技術です。
今までにない考え方、仕組みを取り入れた最新技術で、NFTを利用したビジネスやサービスも増えていくといわれています。
NFTとは？
「NFT」とはNon Fungible Tolenの略で、日本語では「非代替性トークン」という意味です。
まず簡単に一言で表すと、NFTとは電子データを自分の所持品であると証明する印です。
例えばあなたは、今日の夕焼けの写真をスマートフォンで撮影し、Twitterに投稿したとしましょう。
するとフォロワー「Aさん」は、あなたが撮影した夕焼けの写真を保存することができます。
このAさんは、あなたが撮影した写真を自分が撮影した写真と同じように扱えることができます。
これはあなたが投稿した写真に、あなたのものであるという「印」がついていないからです。
ここであなたはTwitterに投稿する前に、夕焼けの写真へNFTによて「印」を付けたとします。 すると写真には「あなたに所有権がある」という証明書をつけることができます。
大したことないと思うかもしれませんが、この「証明書」を電子データにつけることは 「これがオリジナル」であり「世界に1つしかないデータ」と証明書することができます。
有名な絵画「モナリザ」は美術の教科書に載っており、検索すれば画像で出てきます。
それをプリントアウトすれば 「モナリザ」を部屋に飾ることができますが、 あのレオナルドダヴィンチが描いた「本物」は1つだけです。 絵画の場合、質感やサインなど見分ける方法がありますが、 写真などの電子データは「NFT」で本物と見分けることができるようになったのです。
つまり価値のあるものにNFTで本物という証明をつければは資産にもなるということです。
NFTを利用した製品やサービス
電子データに「本物」という印を付けることができるNFTが登場してから、 その特徴を生かした色々なサービスが流行しています。 その1つが「トレーディングカード」です。
トレーディングカードは、紙のカードであっても希少なカードは高い値段が付くようなコンテンツですが 「クリプトパンクス / CryptoPunks」というNFTトレーディングカードが話題になっています。
クリプトパンクスは、ドット絵で人間の顔が描かれているカード(電子データ)なのですが AI(人工知能)が作成しており、ダブりがなく、どの絵柄も世界に1枚というトレーディングカードです。
NFTにより正真正銘の正規品であることが証明できることに加え、他人から買い取った場合 今までの所有者まで確認することができます。 人それぞれ欲しい絵柄などがあり、欲しい絵柄を所持している人に金額を提示し購入することで、 他の人に売るなど資産として扱えるようなトレーディングカードなのです。 実際に最高額では10億円での取引(カードの購入)が行われています。
NFTと仮想通貨の関係
NFTは仮想通貨にも関係していることもあり、世界の経済、ビジネスを動かす根源となっています。
何が仮想通貨に関係するかというと、現在NFTの紐づけを行った「クリプトパンクス」などの電子データ(NFTアート)の購買が行える通貨は「イーサリアム」という「仮想通貨」なのです。
日本円でも取引可能な購買所はまだありませんが、現在は基本「イーサリアム」での取引のみとなっています。NFTという最新技術を付与した電子データが、仮想通貨でしか買えないとなると 当然その仮想通貨の価値は上がりました。
※イーサリアム、手数料についてはこちらで詳しく解説しています。
NFTのマーケットプレイス
NFTで印を付けた電子データの購買が行えるマーケットが「NFTマーケットプレイス」です。
NFTマーケットプレイスの中で海外で最も利用されていて、出品数も多いのが「Open Sea」というマーケットです。
国内では、「CoincheckNFT」などがあり、手軽にNFTを取引を行えるのが特徴で、今のところ「イーサリアム」という仮想通貨を使用しての取引となります。
NFTマーケットプレイスで電子データの資産を手に入れたい、という方はイーサリアムで取引可能ですが、イーサリアムの取引は「イーサリアムのガス代」と呼ばれるネットワーク手数料がかかります。
あまり急ぎすぎて購入しても、後で後悔することもあるので、しっかり考えてから購入をしましょう。 NFTマーケットプレイスの利用方法、NFTアートの作成方法の解説はこちらをご参照ください。
NFTによる様々な業界の革命
NFTを紐づけることが可能な電子データは画像だけではありません。
最も影響を与えるのが音楽や映像などの、芸術に関わる業界といわれています。
NFTは音楽や映像のデータにも印をつけることができるのです。
音楽は現在「ストリーミング」により曲を聴く時代に変化してから「CDが売れない時代」といわれ アーティストの収入が激減しています。 例えば、アーティストはNFTと楽曲を紐づけ、限定数で楽曲を販売する。ということをすると 楽曲の電子データをアーティストから、ファンへ直接販売することができるのです。
他にはゲーム内のアイテムの購買も実際に行われています。 メタバースの土地、やゲーム内の強力な武器、などあらゆる電子データが取引されています。
NFTが可能にする未来のビジネス
NFTを使用したビジネスが少しずつ出てきており、起業家、投資家などもアンテナを張っています。 NFTならではの製品、NFTを最大限生かした商品、サービスの提供が既存の大企業を打ち負かすきっかけとなるでしょう。
